みなさんこんにちは。
半田市・半田口駅・住吉町駅の歯科医院(歯科・歯医者)
かなえ歯科矯正歯科クリニック、院長の久木田 亮です。
開業も着々と進み、今回は早めの更新です😊
できればこれくらいのペースで更新できればいいのですが…汗
さて、今回はフッ素シリーズの第3章、最終回になります。
フッ化物の応用法について
ここまで色々とフッ化物について説明させてもらいましたが、実際にどうやって歯にフッ化物を作用させていくのかをお話します。
現在日本でよく行われる方法は、3つあります。
1. フッ化物歯面塗布法
2. フッ化物洗口法
3. フッ化物配合歯磨剤
一つ一つ見ていきましょう!
1. フッ化物歯面塗布法
歯科医院でフッ化物を塗ってもらう、と言う方法になります。
歯科医院の管理下のため、その他の方法よりも高濃度のフッ化物を用いることが可能です。
新潟県の特別な研究で、
生後10ヶ月から3歳まで、2ヶ月毎、年6回の塗布で、虫歯の数が69.5%減少、虫歯のない3歳児が17.7%から51.5%へ増加した
という、研究結果があります。
2ヶ月毎の来院は少し多いですが、非常に良い効果が出ています。
しかし、やったりやらなかったりでは効果が出にくい、ということも言われています。
特に歯面塗布は、萌出まもない歯に行うことが効果と言われており、最終的に第二大臼歯が生える時期を考えますと、0-15歳程度まで年2回以上の塗布が推奨されています。
2.フッ化物洗口法
比較的低濃度のフッ化物水溶液を頻回ぶくぶくうがいをすることによって、萌出後の歯に直接フッ化物を作用させる方法です。洗口は下を向かずに、まっすぐ前を向いてぶくぶくうがいをします。
毎日法と1回法があり、毎日法はより低濃度のフッ化物を使用するので、保育園児や幼稚園児に向いています。反対に、週1回法は小学生以上とする方が良いでしょう。
これも新潟県で行われた研究から
平均のむし歯歯数で見ると、予防対策実施前の1970年の2.27から8年後に1.39、さらに17年後には0.48へと急激な減少
と、いうデータも出ていますので、ご家庭で行えるフッ化物応用としては効果の高いものと言えますね!😊
3.フッ化物配合歯磨剤
現在わが国で市販されている歯磨剤のほとんどにフッ化物が配合されています。
海外の論文では、
フッ化物濃度1000ppmの歯磨剤で一日2回以上磨くように指導した場合、指導しない場合と比較して56%減少したと2002年に報告
というデータもあります。
また、日本においては、今までは歯科医院でフッ化物濃度900ppmまでの歯磨剤の販売が許可されていましたが、昨今より1500ppmまでフッ化物濃度が引き上げられました。
500ppmのアップで約6%の虫歯抑制率の上昇があると言われていますので、これも良い傾向ですね!😊
以上に説明させていただいたように、フッ化物には大きく虫歯を抑制する効果があります。
これをうまく活用することによって皆様が虫歯が戦えるように、我々も頑張って行こうと思います!
シリーズ三部作、フッ素/フッ化物についてはこれでおしまいです!👍
次は…何にしましょうか!また近いうちに更新します✨
かなえ歯科・矯正歯科クリニック
久木田 亮